【2026年最新】AIで業務の困りごとを解決する方法|受講企業に多い10の困りごと別ガイドと、どれにも効く5つの共通ルール

この記事は、社員30〜100名ほどの中小企業の社長・DX担当者の、「議事録、集計、見積、日報…と面倒な業務はいくつも思い浮かぶのに、どれからどうAIで解決すればいいのか分からない」という困りごとを解決するために、私がこれまで400社・4,000人の研修で見てきたことをまとめたものです。

結論:業務の困りごとは、AIのツールを選ぶ前に、その業務を四角と矢印で書き出すと解決の道筋が見えます。受講企業の相談が多い10の困りごと(議事録・データ集計・資料探し・見積・AIへの指示・紙の入力・日報・社内連絡・SNS・報告書)を1つずつ分解すると、時間を取られているのは「書く」作業そのものより、その前後の材料集め・打ち直し・確認待ち・配布であることがほとんどでした。解決策は「ワークフロー自動化」「AIエージェント」「コーディングエージェントで自社ツールを作る」の3つから選び、計算と決まった手順はAIにさせず、値段や所見のような判断は人に残します。

ホリエモンAI学校では、受講企業の社員の方に、自分の業務で面倒なこと・変えたいことを「困りごとリスト」に書いてもらい、それを一緒に解決していきます。この記事は、そのリストで件数の多かった困りごと上位10個について書いた10本の記事をまとめた入口です。最初に、10本を並べて分かった共通のルールを説明し、そのあとで困りごと別の記事へ案内します。自分の会社に当てはまる困りごとから読んでください。


受講企業から相談の多い困りごと上位10

受講企業から集まった困りごと1,705件を、似たものどうしでまとめると、上位10個は次のとおりです。どれも特定の業種だけの悩みではなく、製造・建設・介護・医療・小売・士業など、どの業種の会社からも同じように出てきます。

順位困りごと件数記事
1議事録づくりに時間がかかる51件議事録
2データ集計・実績表・レポート化に手間がかかる46件データ集計
3社内の資料・情報が探しにくい44件資料検索
4見積書の作成・チェック・送付に時間がかかる42件見積書
5AIツールの使い方・指示の出し方が分からない35件AIへの指示
6手書き・紙・PDFの内容をデータ入力している35件紙の入力
7日報・日誌・作業記録の入力に時間がかかる32件日報
8社内の周知・連絡・申し送りが伝わらない/埋もれる31件社内連絡
9SNS投稿の作成・運用に時間がかかる29件SNS投稿
10報告書・レポートの作成に時間がかかる27件報告書
出典:ホリエモンAI学校 受講企業の困りごとリスト(1,705件を当社で分類・集計)

どの困りごとにも使う進め方:書き出して、3つから選ぶ

10本の記事は、どれも同じ順番で書いています。困りごとが違っても、解き方の順番は変わらないからです。

  1. 業務を四角と矢印で書き出す:たとえば見積なら「依頼を受ける → 品目と数量を確かめる → 値段を決める → 見積書に入れる → 検算する → 送る → 記録を残す」のように、作業を四角、受け渡しを矢印で書きます。
  2. どの四角が重いかを見つける:書き出すと、本人が「書くのに時間がかかる」と思っていた業務でも、実際に時間を取られているのは別の四角だった、ということがよくあります。
  3. 重い四角ごとに解決策を選ぶ:毎回同じ手順で判断が要らない作業は「ワークフロー自動化」、読む・まとめる・判断する作業は「AIエージェント」、今の道具では自社のやり方に合わない作業は「コーディングエージェントで自社ツールを作る」で解決します。

3つのどれにするかは、私はいつも「頻度・判断・派閥」の3つで決めています。一度きりの作業ならAIエージェントに1回やってもらえば済みます。毎月くり返すうえに判断が要らない作業なら、AIを使わずワークフロー自動化で十分です。そして、会社が普段使っている道具の派閥(Microsoft・Google・ChatGPT・Claudeなど)によって、使える仕組みが決まります。


10本を並べて分かった、困りごと解決の5つの共通ルール

10の困りごとを1つずつ分解していくと、業務の名前は違っても、うまくいく解き方には共通点がありました。どの業務に取りかかるときも、次の5つを先に確かめてください。

1. 新しい道具を買う前に、今使っている道具の機能を確かめる

議事録の録音・文字起こし・要約は、Teams・Zoom・Google Meetなど、すでに使っている会議ツールに付いている機能でできることが多くなりました。Excelの集計表も、Excelの中のAI機能に読ませて説明させるところから始められます。新しいツールの契約から入ると、道具は増えたのに業務の流れは変わらない、ということが起きます。

2. 重いのは「書く」より、その前後の作業

報告書は材料集めと差し戻し、議事録は清書と共有とToDoの抜き出し、SNSはネタ探しと確認待ちと予約の貼り付け、社内連絡は「送った」あとに読まれたかの確認が重い作業でした。AIに文章を書かせるだけでは、この前後が残ります。書き出した流れのうち、書く作業の前と後ろの四角を先に見てください。

3. 入口をそろえると、打ち直しそのものが消える

紙の打ち直しは、自社で書かせている紙ならスマホやフォームの入力に変える方が、読み取りの仕組みを作るより早く確実です。日報に売上や作業時間を手で書き写しているなら、他のシステムから自動で入るようにします。集計も、各部署から届くデータの形をそろえるだけで、月末の作業の多くがなくなります。AIで打ち直しを速くする前に、打ち直しをなくせないかを考えます。

4. 計算と決まった手順は、AIにさせない

数字の合計や単価の掛け算は、AIに毎回やらせるとまれに間違えます。計算はExcelやプログラムに、毎回同じ手順の受け渡しはワークフロー自動化に任せ、AIは依頼文の読み取り、表の形のそろえ方、コメントの下書きのような「読む・まとめる」部分に使います。見積のミスも、多くは計算ではなく、古い単価表や違う版の資料を使ったことから起きていました。

5. 値段・所見・承認は人に残す

見積の値段を決める、報告書に所見と次の一手を書く、SNSの投稿を承認する、紙から読み取った内容を確かめる。この「決める」部分は、どの困りごとでも人に残しました。AIに任せるのは事実をそろえた下書きと見落とし探しまでにすると、間違ったまま外に出る事故を防げますし、社員も安心して使い始められます。


困りごと別 早見表:本当に重い作業と、最初の一手

10本の記事の内容を1枚にまとめました。自社の困りごとに近い行を見つけたら、「最初の一手」から始めてください。

困りごと本当に重い作業最初の一手人に残すこと
議事録清書・ToDoの抜き出し・共有・転記会議ツールの付属機能を確かめ、会議後の作業を書き出す決定事項の確認
データ集計各部署からのデータ集めと形のそろえ入口の形をそろえ、計算はExcelかプログラムに数字の読み方とコメント
資料検索置き場所・中身・台帳のどれが原因か原因を見分け、AI検索の前に閲覧権限を確認公開してよい範囲
見積書値段を決める・単価と版の確認単価表と過去の見積を使える形に整える値段の決定
AIへの指示仕事をAIに渡せる言葉にしていない作業を1つ書き出し、そのまま指示文にする頼み方の型を会社で用意する
紙の入力なくせる紙まで読み取ろうとしている自社の紙はスマホ入力へ、社外の紙だけ読み取り読み取り結果の確認
日報書く手間と、読まれず活かされない手間打つのをやめて話す、数字は入れ直さないAIがまとめた要対応への判断
社内連絡流れる・読まれない・残らない大事な連絡の出し先を分け、確認の返事を取る何を全員に伝えるか
SNS投稿ネタ探し・確認待ち・貼り付けと予約社内の出来事をネタ台帳に集める選ぶ・直す・承認する
報告書材料集め・差し戻し読み手ごとに報告書の型を1枚決める所見・判断・次にやること
各記事の内容をもとに作成

10の困りごと:詳しい解決方法

ここからは、10本の記事を困りごとの形で4つに分けて紹介します。どの記事も、業務を四角と矢印で書き出した例、3つの解決策の選び方、他社の公開事例を載せています。

書く・まとめる:議事録・日報・報告書

毎日・毎週くり返し、誰かがあとで読むための記録を作る困りごとです。書く手間だけでなく、書いたものが読まれ、活かされるところまでを流れにします。

📌「議事録作成をAIで自動化する方法|文字起こしで終わらせない、会議後の「清書・共有・ToDo」まで減らす手順」
受講企業の困りごとで最も多かった議事録の悩み51件の中身と、文字起こしは会議ツールの機能に任せ、会議後の清書・ToDo・共有・転記を減らす手順です。困っていない会議の議事録は自動化しなくていい、という線引きも書いています。

📌「日報・作業記録の入力をAIで減らす方法|「書く手間」と「読まれない日報」を分けて解決する6工程と3つの解決策」
日報を「書く手間」と「読んで活かす手間」に分け、音声で話すだけの日報と、AIに先に読ませて報告漏れや要対応だけを上司に届ける方法を説明しています。

📌「報告書・レポートの作成をAIで効率化する方法|「材料集め・下書き・差し戻し」に分けて、人は所見だけを書く手順」
報告書づくりを7つの作業に分け、読み手ごとの型の作り方、AIに書かせるのは事実まで、提出前にAIに上司の目で読ませて差し戻しを減らす方法をまとめています。

集める・移す・計算する:データ集計・紙の入力・見積書

あちこちにあるデータを集めて、打ち直し、計算する困りごとです。AIで速くする前に、入口をそろえて打ち直しをなくせないか、計算をAIに任せていないかを確かめます。

📌「データ集計・実績表づくりをAIで自動化する方法|月末の「集める・そろえる・まとめる」を減らす6つの分解と、AIに計算させない理由」
月次の実績表づくりを「集める・そろえる・計算する・表にする・コメント・配る」の6つに分け、AIに計算させない理由と、担当者しか分からない集計Excelをまず説明させる方法を紹介しています。

📌「手書き・紙の書類のデータ入力をAIで減らす方法|打ち直しの前に「なくせる紙」と「なくせない紙」を分ける」
自社で書かせている「なくせる紙」と社外から届く「なくせない紙」を分け、なくせない紙だけをスキャン→AIで読み取り→人が確認→入力の流れにする手順です。

📌「見積書の作成をAIで効率化する方法|時間がかかるのは書式より「値段を決める」作業」
見積1件を7つの作業に分け、時間がかかっているのは書式より値段を決める作業であること、ミスの原因は計算より単価と版であることを説明し、単価表と過去見積の整え方から始める進め方をまとめています。

探す・伝える:社内の資料検索・社内連絡

必要な情報が、必要な人に届かない困りごとです。AI検索やチャットの導入より先に、なぜ見つからないのか、なぜ伝わらないのかの原因を分けて考えます。

📌「社内の資料が探しにくい問題をAIで解決する方法|「置き場所・中身・台帳」3つの原因の見分け方と、AI検索の前に確認すること」
資料が探しにくい原因を「置き場所・中身・台帳」の3つに分け、原因ごとの解決策と、社内資料をAIに読み込ませる前に必ず確認する閲覧権限について説明しています。

📌「社内の連絡・申し送りが伝わらない問題をAIで解決する方法|「流れる・読まれない・残らない」に分けて、届いたかを確かめる仕組みにする」
連絡が伝わらない原因を「流れる・読まれない・残らない」に分け、出し先の分け方、確認の返事と未確認の人への自動リマインド、チャットで決まったことをAIで一覧に残す方法を紹介しています。

発信する・使いこなす:SNS投稿・AIへの指示の出し方

AIを使っているのに、思ったほど楽にならない困りごとです。AIに上手に頼むことより、頼む前と頼んだ後を会社の仕組みにすることで解決します。

📌「SNS投稿の作成・運用に時間がかかる問題をAIで解決する方法|「ネタ・下書き・予約」に分けて、人は選んで承認するだけにする手順」
SNS運用を6つの段階に分け、ネタ台帳の作り方、過去の投稿を見本にしたAIの下書き、承認したら予約投稿まで自動で登録する流れで、人は選んで承認するだけにする手順です。

📌「AIへの指示の出し方が分からない社員をなくす方法|仕事を四角と矢印で書き出して「頼み方」を会社の仕組みにする4ステップ」
社員がAIへの指示の出し方が分からない原因は文章力ではなく、仕事をAIに渡せる言葉にしていないことだと説明し、作業の書き出しから頼み方を会社の仕組みにする4ステップをまとめています。


自社ツールは小さく作り、増築しすぎない

3つ目の解決策である「コーディングエージェントで自社ツールを作る」を選んだときに、気をつけてほしいことが1つあります。最初は、最低限使える試作品を小さく作り、実際に使いながら直すのが正解です。ただ、それを続けるうちに機能をどんどん足していくと、時間ばかりかかるようになります。

私がこれまで見てきた中で、解決までに一番時間がかかったのは、このパターンでした。1〜2週間で作った試作品を、本来はきちんと作り直すべきところで、そのまま上へ上へと増築していく。3階建てのアパートの上にテラスハウスを載せ、その上に東京タワー、さらにその上になぜかお寺を建てるような状態です。1つの困りごとに1つの小さなツール、と決めておき、多くの人が毎日使うようになったら、作り直すかどうかを判断してください。


自社の困りごとがこの10本に無い場合

受講企業の困りごとリストには、11位以降にも、受け取った請求書・証憑の管理、期限やフォーム回答の自動通知、勤怠の集計、画像やバナーの制作、ツール間のデータ連携などが続きます。どれも、この記事の進め方と5つのルールで解けます。業務を四角と矢印で書き出し、上の早見表で「本当に重い作業」が似ている行を探して、その記事を参考にしてください。たとえば請求書の転記なら紙の入力の記事、期限の自動通知なら社内連絡の記事が近いはずです。

業種から探したい方は、同じ考え方で10業種の進め方をまとめた記事もあります。

📌「業種別のAI活用事例ガイド|中小企業は「業種」より「業務」で探す|10業種の最初の1つと3つの解決策」
製造業・建設業・介護・クリニック・不動産・士業・物流など10業種について、時間を取られやすい業務と最初の1つを早見表にしています。


よくある質問

AIで解決できる業務と、解決できない業務の違いは何ですか?

業務を四角と矢印で書き出せれば、多くの業務は3つの解決策のどれかで減らせます。解決しにくいのは、手順が書き出せていない業務と、そもそも困っていない業務です。困っていない業務にAIを入れても、手間が増えるだけなので、困りごとリストに挙がった業務から始めてください。

困りごとがたくさんある場合、どれから手をつければいいですか?

回数が多く、判断が少なく、失敗しても影響が小さい作業を1つ選びます。毎日・毎週くり返す作業は、1回の短縮が小さくても積み重なるからです。1つを1か月使ってみて、効果と問題点が分かってから2つ目に進むと、社内にも広げやすくなります。

どの困りごとから始めても、使うAIツールは同じでいいですか?

基本は、会社がすでに使っている道具の派閥に合わせます。Microsoft 365を使っている会社ならMicrosoftの仕組み、Google Workspaceの会社ならGoogleの仕組みから考えると、追加の契約や社員の慣れの負担が小さく済みます。困りごとごとに別のツールを契約するのは、最後の手段にしてください。


まとめ:困りごとは、AIを選ぶ前に分解する

業務の困りごとは、AIのツールから考えるより、業務を四角と矢印で書き出して、どの作業が本当に重いのかを見つけるところから解決します。受講企業に多い10の困りごとでは、重いのは書く作業の前後にあり、入口をそろえて打ち直しをなくし、計算と決まった手順はAIにさせず、値段・所見・承認は人に残すことが共通していました。自社の困りごとに近い記事から1つ選び、最初の一手を試してください。

「困りごとはたくさんあるが、業務の書き出し方が分からない」「書き出した業務を、どの方法で自動化すればいいか判断できない」という場合は、ご相談ください。ホリエモンAI学校の法人プランでは、受講企業と困りごとリストを共有し、社員の方が自分の業務の困りごとを解決するところまで伴走します。

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